「電球が切れたけど高くて届かない」「トイレの水が止まらない」「ドアが閉まらない」。住まいの不具合は、大きな工事より、こうした小さな困りごとのほうがずっと多く起こります。
このページは、住まいで起こる不具合を場所・設備ごとに一覧にしたものです。それぞれについて、「どんな症状か」「自分で対処できるか、業者に頼むべきか」を短くまとめています。
急ぐ場合の目安を先にお伝えします。水が止まらない、水が漏れ続けている、焦げた臭いがする、といった症状は、放置すると被害が広がります。まず止水栓やブレーカーを止めて、その日のうちに対応できる業者に連絡してください。一方、「そろそろ替えどきかな」という段階であれば、慌てる必要はありません。費用と製品を比べてから決められます。
小杉代表本文中に記載している費用・所要時間は、自社の施工実績にもとづくものです。建物の状況によって変わります。
電気・照明のトラブル


電気系統は、自分でできる範囲と資格が必要な範囲がはっきり分かれる領域です。電球やランプの交換は自分でできますが、壁のスイッチやコンセントの交換には電気工事士の資格が必要です。
照明がつかない・ブレーカーが落ちる
新しい電球に替えても点かない、点滅する、焦げた臭いがする場合は、電球ではなく器具側か配線の問題です。ブレーカーが繰り返し落ちる場合も、原因の特定が必要になります。発熱や異臭があるときは、そのまま使わずに連絡してください。
電球交換
手が届く場所なら自分で交換できます。業者に頼む必要があるのは、吹き抜けや階段の上など脚立では届かない場合、電球が固着して外れない場合です。高所からの転落は事故につながるため、無理をせず依頼してください。電球1個から対応しています。


蛍光灯からLEDへの交換
一般的な蛍光灯は2027年末までに製造が終了する予定で、交換用ランプが手に入りにくくなっていきます。ランプだけを差し替えられる場合と、器具ごと交換が必要な場合があり、後者は資格が必要な工事です。今の器具の型番で判断が変わります。


スイッチ交換
押しても反応しない、押した感触がゆるい、周辺が熱を持つ、パチパチと音がする、といった症状が交換のサインです。壁のスイッチ交換は電気工事士の資格が必要な作業のため、自分では行えません。発熱と異臭は放置しないでください。


コンセント増設・交換
差し込んでもグラつく、抜けやすいという症状は交換の対象です。抜けかけたプラグにホコリが溜まると発火の原因になります。増設も含め、資格が必要な工事です。
照明器具の取付・交換
引掛シーリングに取り付けるタイプは自分でも交換できますが、天井に直結されている器具の交換は資格が必要です。器具の寿命はおおむね10年程度が目安とされています。
換気扇のトラブル


換気扇の不調には、掃除で直るものと、交換が必要な故障があります。ここを切り分けずに依頼すると、掃除で済んだ工事に費用をかけることになります。
換気扇が回らない・異音がする
回らない場合はモーターの寿命であることが多く、その場合は交換になります。ガタガタ、キュルキュルという異音は、羽根のホコリが原因で掃除で直ることもありますが、軸受けが摩耗している場合は直りません。風量の低下はフィルターやダクトの汚れが原因のこともあります。
換気扇交換
掃除や部品交換では直らない場合、本体の交換になります。判断の目安は、モーターから異音がする、羽根を手で回しても動きが渋い、電源を入れても反応しない、といった症状です。浴室・トイレ用の小型換気扇と、キッチンのレンジフードでは、本体価格も取り付けの手間も変わります。多くの場合、既存と同じサイズの製品を選べば、壁や天井の開口はそのまま使えます。


レンジフード交換
キッチンのレンジフードは、油汚れの蓄積が故障の主な原因です。プロペラ式かシロッコファン式かによって、掃除の方法も交換のしやすさも変わります。
浴室換気扇交換
24時間換気として回し続けている家庭が多く、その分だけ消耗も早くなります。風量が落ちるとカビの発生にもつながるため、早めの対応に価値があります。
水まわり(蛇口・水漏れ・排水)のトラブル


水漏れは、どこから漏れているかで対応がまったく変わります。作業の前には必ず止水栓を閉めてください。
水漏れ修理
蛇口の先端からポタポタ垂れる場合は、ケレップ(コマパッキン)というゴム部品の劣化が原因のことが多く、部品代は数百円で、工具があれば自分で交換できる場合があります。一方、ハンドルの根元、蛇口の付け根、シンク下から漏れている場合は、放置すると床の下地が腐ります。マンションでは階下への漏水につながることもあるため、早めに対応してください。


排水の詰まり
市販の薬剤で解消することもありますが、繰り返し詰まる、複数の排水口で同時に流れが悪い、といった場合は配管側に原因があります。無理に強い力を加えると、配管を傷めることがあります。
蛇口・水栓交換
パッキンを替えても止まらない、蛇口本体が古い(おおむね10年以上)、レバーがぐらつく場合は、部品交換ではなく本体の交換になります。古い水栓は交換部品そのものが生産終了していることもあります。
トイレのトラブル


トイレは、応急処置で止められる症状と、すぐに業者を呼ぶべき症状があります。まずタンクの止水栓を閉めることで、被害の拡大は止められます。
水が止まらない・流れない・詰まった
水が止まらない原因の多くは、タンク内のゴムフロートや鎖といった部品の劣化です。まず止水栓を閉めれば、水は止まります。詰まりについては、市販のラバーカップで解消することもありますが、固形物を落とした場合は無理に押し込まないでください。便器を外す作業が必要になることがあります。
レバー・ウォシュレット・便座の交換
レバーが戻らない、空回りする場合は、レバー本体か内部の鎖の交換で直ります。ウォシュレットが動かない、便座が割れた場合は、便器はそのままで本体だけを交換できます。トイレ全体を替える必要はありません。
便器・トイレ交換
本体が古く部品の供給が終了している場合や、和式から洋式へ変更する場合は、便器の交換になります。便器を外すと床の傷みが見つかることが多く、床の張り替えを同時に行うのが一般的です。和式から洋式への変更や手すりの設置は、条件によって補助制度の対象になり得ます。
キッチンのトラブル


キッチンの不具合は、本体を替えなくても部分的な修理で直ることが多い場所です。
シンク下の水漏れ・排水の詰まり
シンク下は扉を閉めると見えないため、発見が遅れがちです。底板がふやけている、カビ臭い、収納したものの底が濡れる、といった症状があれば、給排水管の接続部を確認してください。底板が傷んでいる場合は、底板だけの張り替えができます。
シンク・流し台の修理
扉が外れた、閉まらない、傾いている場合、原因の多くは蝶番(丁番)の劣化やネジの緩みで、調整や部品交換で直ります。扉が外れたからといって、キッチンごと交換する必要はありません。


キッチン水栓交換
シングルレバーのぐらつき、レバーを下げても水が止まらない、根元からの水漏れは交換のサインです。浄水器一体型やシャワー引き出し式など、機種によって工事の内容が変わります。
食洗機の故障・交換
ビルトインタイプは、既存の開口サイズに合う機種を選ぶ必要があります。故障の内容によっては、本体交換ではなく部品交換で対応できる場合もあります。
コンロ・IH交換
ガスコンロからIHへの変更は、電気容量の確認と専用回路の工事が必要になります。同じ種類での入れ替えであれば、工事は比較的簡単です。
浴室のトラブル


浴室は毎日使う場所のため、使えない期間が生活に直結します。部分的な交換であれば、多くは1日で終わります。
お湯が出ない・浴室の水漏れ
お湯だけが出ない場合は給湯器側、水も出ない場合は配管や止水栓側に原因があります。給湯器のエラーコードが表示されていれば、それが判断の手がかりになります。冬場に急にお湯が出なくなった場合、凍結の可能性もあります。
シャワー・シャワーヘッド交換
ヘッドからの水漏れ、水の飛び散り、ひび割れは交換で解決します。判断の分かれ目は、漏れている場所です。ヘッド本体やホースの継ぎ目からであれば、ヘッド・ホースだけの交換で済み、工具なしで付け替えられる製品もあります。一方、水栓(壁から出ている本体)の根元や、温度調整をするサーモスタット部分から漏れている場合は、水栓ごとの交換になります。既存の型番によって適合する製品が変わるため、交換前に確認が必要です。


浴室水栓交換
サーモスタット付きの水栓は、温度調整が効かなくなることがあります。壁付きか台付きかで取り付け方法が変わるため、既存の型番の確認が必要です。
給湯器交換
給湯器の寿命はおおむね10年から15年が目安です。お湯の温度が安定しない、異音がする、エラーが頻発する場合は、故障して完全に使えなくなる前の交換をおすすめします。高効率タイプは補助制度の対象になる場合があります。
洗面所・洗濯まわりのトラブル


洗面の水漏れ・洗濯機の排水があふれる
洗面台下の水漏れは、シンク下と同様に発見が遅れがちです。洗濯機の排水があふれる場合は、排水口や排水トラップに糸くずや洗剤カスが詰まっていることが多く、掃除で解消することもあります。
洗面台交換
洗面台の価格は、間口(幅)のサイズと、収納量・鏡の仕様でほぼ決まります。交換すると周囲の床や壁紙との色差が目立つため、同時に張り替えることが多い工事です。


洗濯機の排水・防水パン
防水パンの設置、排水口の位置の調整、排水ホースの交換などが該当します。洗濯機の買い替えに合わせて、排水まわりを見直すケースが多い工事です。
建具・ドアのトラブル


ドアの不具合は、ドアごと交換しなくても、金具の調整や部品交換で直ることがほとんどです。
ドアが閉まらない・鍵が回らない
閉めてもすぐ開いてしまう場合は、ラッチ(ドアを閉めたときに枠に引っかかる金具)が受け金具とうまく噛み合っていないことが原因です。建物の経年変化で枠がわずかに歪むと起こります。受け金具の位置調整だけで直ることもあります。鍵が回らない場合は、無理に力を加えるとシリンダー内部を破損させることがあります。
ドアノブ修理
空回りする、ガタつく、鍵がかからない場合は、ラッチやノブ本体の劣化が原因です。ドアノブは規格品が多く、同じサイズのものへ交換できます。


引き戸・吊り戸の修理
重い、動かない、外れる場合は、戸車やレール、吊り車の摩耗が原因です。レールにゴミが詰まっているだけということもあります。当社では1時間程度で対応した事例があります(横浜市港北区)。
網戸の張り替え
網が破れた、たるんだ、外れやすい場合の張り替えです。網目の細かさやペット対応など、用途に応じて網の種類を選べます。
鍵交換
紛失、防犯性の向上、入居時の交換などが該当します。鍵の種類によって費用が変わります。
内装(壁紙・床)


内装は緊急性の低い工事ですが、部分的な補修から対応できます。
クロス(壁紙)張り替え
料金は「㎡単価 × 施工面積」で計算されるのが基本です。部屋ごとに少しずつ張り替えるより、まとめて施工したほうが単価は下がります。穴や傷の部分補修だけの対応もできます。


床・クッションフロア張り替え
既存を剥がして張り替える方法と、上に重ねて張る方法があります。重ね張りは工期が短く費用も抑えられますが、床が数ミリ上がるためドアの開閉に影響が出る場合があります。


フローリング補修
傷、へこみ、きしみ、めくれなどの部分補修です。全面張り替えの前に、補修で対応できるかを確認する価値があります。
畳・和室リフォーム
畳の表替え・裏返し・新調のほか、和室から洋室への変更も含みます。
耐震・防災


家具の固定は、地震対策のなかで最も安く、最も早く着手できる対策です。
家具の転倒防止・固定
突っ張り棒は、家具の奥側(壁側)に左右2本を立てるのが基本です。手前に付けると、前に倒れる力を止められません。また、天井の下地がある位置に当てるか、当て板を挟まないと効果が落ちます。最も確実なのはL字金具で壁の下地にネジ留めする方法で、突っ張り棒とは固定力が比較になりません。壁に穴を開けられない場合は、突っ張り棒とストッパー・粘着マットの組み合わせで効果を高められます。


耐震診断・耐震補強
1981年6月の建築基準法改正より前の基準で建てられた住宅は、公的な助成の対象になりやすい傾向があります。まずは自宅の建築時期を確認してください。診断・設計・補強工事の各段階に支援が用意されている場合があります。


バリアフリー


手すりの設置や段差の解消は、介護保険の住宅改修の対象となり得る工事です。要支援・要介護の認定が前提となり、工事の前にケアマネジャーへの相談と事前申請が必要です。先に工事をしてしまうと対象外になる場合があるため、順序に注意してください。
手すり取付
手すりは、この一覧のなかで最も「自分でやらないほうがよい」工事です。石膏ボードにネジを打っただけの手すりは、体重をかけた瞬間に抜けます。抜ければ、支えようとした人がそのまま転倒します。壁の内側にある柱や間柱にネジを効かせる必要があり、下地の位置は外からは見えません。難しいのは「どこに付けるか」ではなく「何に留めるか」です。
段差解消・バリアフリー
またぎやすい浴槽への変更、滑りにくい床材への変更、開き戸から引き戸への変更なども含みます。転倒の多くは、わずかな段差で起こります。


窓・玄関


内窓・断熱リフォーム
既存の窓の内側にもう一枚窓を設ける工事で、壁を壊さないため多くの場合1日程度で終わります。断熱性・防音性が上がり、省エネの補助制度と最も相性が良い工事です。マンションでは窓そのものは共用部にあたりますが、内窓は専有部のため設置できる場合が多くあります。
玄関ドア修理・交換
閉まりが悪い、隙間風が入る、鍵の調子が悪いといった症状は、調整や部品交換で直ることがあります。既存の枠を残して新しいドアを取り付けるカバー工法であれば、工期は短く済みます。マンションの玄関ドアは外側が共用部にあたるため、管理組合への確認が必要です。



